2008年3月30日日曜日

札幌の照井さん最高賞 小樽雪あかりの路フォトコン

【小樽】第十回小樽雪あかりの路(二月八-十七日)の「愛のフォトコンテスト」(実行委主催)で、札幌市の映像編集者照井かおりさん(36)の「愛のせせらぎ」がグランプリを獲得した。
 今回で七回目となる同コンテストには、過去最多の二百六十六点が応募した。
 照井さんの作品は、日が暮れた直後の朝里川会場で、濃紺の空を背景に川面や雪を照らし出す幻想的なろうそくの明かりをとらえた。
 照井さんは「初めて見た感動が伝わったのかも」と喜んでいる。
 上位入賞者は次の通り。(敬称略)
 ▽準グランプリ 高寺茂(札幌)、佐藤元彦(小樽)▽ロマンチック賞 塩谷進(札幌)▽ファンタジー賞 水口きみえ(江別)▽ぬくもり賞 北谷美幸(札幌)▽道新小樽支社賞 白鳥宗紀(同)

2008年3月25日火曜日

東区の社会福祉法人を特別監査 札幌市 理事長の不適切支出で

札幌市東区の社会福祉法人「シルバニア」の高橋景二理事長(58)が昨年五月、同法人の資金一億円を不適切に支出したとされる問題で、市は二十四日、同法人に対し、社会福祉法に基づく特別監査を行った。経理内容の全容解明を急ぎ、問題があれば、行政指導や処分を行う方針。
 札幌市によると、高橋理事長は昨年五月、「百万円以上の契約は競争入札にかける」との厚生労働省の指導に反し、入札せずに札幌の医療コンサルタント会社と一億円のコンサルタント契約を結び、コンサルタント料などとして同額を同社の口座に入金した。
 また昨年六月から同九月にかけ、勤務実態がほとんどない元常務理事に計二百万円の報酬が支払われていたほか、理事会の承認を得ず、理事長と同法人との間で数百万-約二千万円の金銭貸借が行われていた。市は、これらも社会福祉法に照らし合わせて不適切とした。
 市はこの日の監査で、《1》一億円を支出した経緯や医療コンサルタント会社との契約実態《2》多額のコンサルタント料支払いが施設運営に与えた影響《3》元常務理事の不透明な勤務内容《4》理事長と法人間の多額の金銭賃借-などについて、高橋理事長から直接事情を聴いた。

2008年3月19日水曜日

「あった、やった」道内公立高で合格発表

道内公立高の二〇〇八年度入試の合格者が十七日、全日制、定時制合わせて二百五十六校で発表され、約三万八千六百人が「春」を迎えた。
 道教委によると、推薦選抜者などを除いた実募集定員に対する倍率は、全日制で一・〇六倍(前年度比〇・〇一ポイント増)、定時制で〇・五三倍(同〇・〇七ポイント増)で、全体では一・〇二倍(同〇・〇一ポイント増)だった。
 札幌市中央区の札幌南高では、午前十時の発表に合わせて、二百人ほどの受験生や保護者が訪れ、掲示板で自分の受験番号を見つけた受験生らが「やったー」と喜びに沸いた。合格した同市豊平区の三鍋允(まこと)君(15)=道教大付属札幌中=は「サッカー部に入って全国大会に出場したい」と夢を膨らませた。
 欠員が出た高校の二次募集人員は、各校が十九日に発表する。出願は二十五日から二十七日正午まで受け付け、合格発表は三十一日まで順次行われる

2008年3月14日金曜日

仏高級ホテル、来年6月開業 ススキノ・旧アオキビル跡

三井不動産(東京)は十三日、札幌・ススキノで老舗キャバレー「エンペラー」があった旧アオキビル(札幌市中央区南四西二)の跡地で、地下一階地上十五階建ての複合ビル建設に着工したと発表した。三-十五階には仏大手ホテルチェーン・アコーグループの高級ホテル「メルキュール」が入居し、来年六月にオープンする。
 国道36号に面した約二千平方メートルの敷地に建設する複合ビルは、延べ床面積約一万八千平方メートル。ホテルの客室はダブルとツインを中心に二百八十五室で、フランス料理を主体としたレストランや約二百平方メートルの広さの宴会場なども備え、ビジネス、観光客両方をターゲットにする。
 アコーグループは世界百カ国で三千八百のホテルを運営。十二ブランドあるホテルのうち、今回札幌に進出するメルキュールは、国内では既に銀座(東京)や成田(千葉)で展開している。複合ビルの地下一階-地上二階部分には今後、飲食店やエステ、フィットネスクラブなどを誘致する。

2008年3月9日日曜日

事務所兼倉庫を全焼 札幌・中央区

八日午後二時四十分ごろ、札幌市中央区北八西二一、服飾雑貨卸売業「アドーン」の事務所兼倉庫から出火、鉄筋コンクリート三階建て約四百平方メートルを全焼した。けが人はなかった。
 札幌中央署によると、一、三階は服飾雑貨や衣料品などの保管倉庫、二階は事務所で、出火当時、従業員一人が事務所にいたが逃げて無事だった。

2008年3月3日月曜日

札幌に芸術家創作拠点 アートヴィレッジホテル 来夏開業、画廊併設

札幌芸術の森に隣接する芸術関連産業団地「札幌アートヴィレッジ」(南区)を、国内外の芸術家らが滞在しながら創作活動の拠点とする動きが本格化してきた。新千歳空港に近く、札幌市立大を含めた周辺地区が持つ高い潜在能力を見込み、ギャラリーを備えたホテルの建設などがすでに決定。札幌市も同地区の活性化を検討する有識者会議を一月に立ち上げ、拠点化に向けた議論を始めた。
 同ヴィレッジは札幌市が一九九○年、三万六千平方メートルを五区画に分けて分譲を始めた。二区画に情報技術(IT)関連の研究施設とスタジオが建設されたが、残り三区画は未利用のまま。このため札市大の教員や道内外の企業経営者らが、二年ほど前から滞在型創作拠点化の構想を検討していた。
 建設不動産コンサルティングの都市デザインシステム(東京)は、未利用の分譲地約一万平方メートルにホテル建設を決め、六月に正式契約する。二-三階の低層で延べ床面積約三千五百平方メートル。三十室の客室ほか、芸術作品のギャラリーも複数設ける。この夏着工、来年夏開業の予定だ。同社は「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)などに訪れるアーティストも多く、収益も十分見込める」と話す。
 一方、イベント企画のウエス(札幌、小島紳次郎社長)と歌手の松山千春さんが社長を務めるオフィス・ゲンキ(東京)は二月中旬、九三年にファンハウス(現BMGジャパン、東京)が開設したスタジオを約一億円で購入。二階建て約千九百平方メートル。客室七室も備え、小田和正さんやビーズが録音を行ったこともある。
 両社はスタジオを国内外のアーティストらに利用してもらうほか、道内の若手歌手やクリエーターらを発掘、育成する拠点とする計画。若手の制作支援や宣伝を手がける新会社を四月にも設立する予定で、小島社長は「東京に行かざるを得なかった道内の若手アーティストが、道内で制作活動できる施設と機能を提供したい」と意気込む。
 札幌市は新年度、有識者会議を発展させる形で同地区の活性化や市民の利活用促進を検討する協議会を関係者らと設立。三カ年の事業計画などを策定し、世界に札幌の芸術制作環境をPRしていく考えだ。