2008年1月29日火曜日

道産子高卒ルーキー・横野 「らしさ」発揮へ必死

道産子ルーキーのFW横野が連日のハードな練習を必死にこなしている。三浦監督の怒声を浴びてもめげることはない。「本当にためになることばかり。ありがたい」と終始前向きだ。  札幌のFWは守備も大きな仕事。その守備が今、横野の大きな課題だ。「ゾーンでの守備にまだ慣れていない。そこで戸惑っているから、攻撃で持ち味も発揮できない」と、もどかしさを募らせる。  ただ、合宿第5日のゲームでやっと「らしさ」を発揮した。  エリア内へのロングボールに走り込み右足ボレーでゴールを決めた。「守備で注意をされてばかり。せめてシュートを決めないと、と思っていた。すごくうれしかった」。日焼けした笑顔を輝かせた。  高卒ルーキーは3人だが、同じ道産子の宮沢はU-19日本代表の遠征で、堀田は授業の関係で、ともに2月上旬にグアム入りする。緊張して合宿入りした横野だが、先輩たちにかわいがられ、一足先にチームにとけ込んだ様子だ。  「宿舎でいつも先輩と一緒。プレーはもちろん、私生活でも『彼女とは真剣に付き合わなきゃだめ』とか、いろいろなアドバイスを受けている」。皆に見守られ、サッカー選手として日々成長しているようだ

2008年1月25日金曜日

凍土の下で甘みぐんぐん 函館 越冬ダイコン掘り出し盛ん

昨年秋に収穫して土の中に埋められていた越冬ダイコンの掘り出し作業が、函館市内で盛んに行われている。
 収穫後に再び土の中に埋められたダイコンは、小さな根が土から栄養分などを吸収し、甘みが増すという。
 市内白石町の農業大槻六助さん(50)は、昨年十二月にダイコンの掘り出しを開始。一月二十二日も作業を行い、重機で凍った土を掘り起こすと、黒い土の中から白いダイコンが次々と姿を現した。ダイコンは丁寧に一本ずつ掘り出され、札幌に出荷される。
 大槻さんは「昨年の夏の干ばつで大きさはいつもより小さいけれど、甘みがあって、おろしやおでんにするとおいしいよ」と話す。
 新函館農協によると、出荷は三月ごろまで続く。

2008年1月18日金曜日

ホストクラブ5店摘発 ススキノ 無許可で営業容疑 経営者ら5人逮捕

札幌中央署は、札幌の繁華街・ススキノで急増するホストクラブの違法営業に歯止めをかけるため十七日未明、無許可店舗を一斉に取り締まり、風営法違反(無許可営業)の現行犯で、ホストクラブ五店舗の経営者や店長ら合わせて男五人を逮捕した。
 逮捕されたのは、札幌市中央区南六西二の「クラブ夜王」経営者(29)、同区南五西五の「クラブリシャール」経営者(53)、同区南四西五の「クラブドリーム」店長(21)、同区南六西四の「男姫」店長(31)、同区南六西三の「イズム」経営者(31)。調べでは、五人は経営、または店長を務めるそれぞれの店舗で、道公安委員会の許可を受けずホストが女性客に酒を提供するなどの接待をさせた疑い。
 道警や関係者によると、「夜王」は昨年八月、「ドリーム」は二○○六年六月に、接待が禁止されている深夜酒類提供飲食店の届け出をしていただけだった。また、他の三店はこの届け出もしていなかった。
 五店のうち、ホストは「夜王」が最多の三十三人が在籍。ほかの店舗は二十、三十代を中心に二-二十二人が勤務していた。中には情報誌に公然と広告を載せていたり、テレビ番組で取り上げられていた店もあった。
 「夜王」では、十七日午前二時すぎに道警の捜査員約五十人が家宅捜索に入った。店内からは「ばか野郎」などと従業員の怒号が響く場面も。同店は業界では有名店の一つとされ、捜索時も十人近い女性客が店内にいた。捜索で営業が打ち切られると、女性客はホストに見送られながら店から退去。目を潤ませながら「これから、どうなっちゃうの」とホストを案じる女性もいた。
 道警の調査では十七日現在、ススキノにはホストクラブが七十九店あり、風俗業の許可を得ているのは三十四店。道警は無許可で接待が行われている店が他にないか調べている。

2008年1月13日日曜日

むかわ「いい爺いライダー」 “町民の映画”撮影完了 合併テーマ

【むかわ】胆振管内むかわ町穂別地区の住民が中心となって企画し、地域の高齢者が多数出演する映画「田んぼdeミュージカル」の第三弾「いい爺(じじ)いライダー」(伊藤好一監督)が十二日、すべての撮影を終えた。昨年七月から撮影してきたメンバーたちは「よくここまできた」と互いをねぎらった。
 映画は町の合併がテーマで、二○○六年三月に合併した旧穂別町と旧鵡川町を題材に、山の町の高齢者と、海の町の若者が対立するなど、「合併にまつわる住民の思いを描いた」(脚本の斉藤征義さん)。
 第一弾から制作にかかわる映画監督の崔洋一さんも二回駆けつけ指導。鵡川地区の住民も初めてスタッフ、出演者として参加した。お年寄りがバイクで疾走したり、対立する山と海の町に裂かれる恋人も登場。町内の山中や夕張で撮影を重ねた。
 この日は同町穂別の町民センターで、元戦闘機乗りの主人公が合併される悲しみを小料理屋で歌う場面を撮影。最後の撮影を終え、伊藤監督の「カット」の声が響くと、スタッフ、出演者は拍手と万歳三唱で祝った。
 主演の原田幸一さん(82)は「撮影中に腰の手術をするなど肉体的にはきつかったが、撮影を終えてほっとした。むかわ町の名が全国にとどろくような作品になってほしい」と話した。
 映画は三月までに四十五分に編集。六月に札幌のシアター・キノで初上映し、その後道内外で上映する。

2008年1月9日水曜日

PMF2008デザイン 札幌・高橋さんの作品に ライラックの葉の音符あしらう

国際教育音楽祭「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)」組織委員会は八日、七月五日から札幌市で開かれる「PMF2008」のイメージデザインを発表した。
 二○○八年はPMF提唱者故レナード・バーンスタイン氏の生誕九十周年にあたることから、初めてデザインを全国公募。百六十六点の応募作の中から、札幌市のデザイナー高橋政幸さんの作品を採用した。
 デザインは、札幌の木・ライラックの葉の音符をあしらい、世界から集まった若い音楽家たちが、一流教授陣の指導で大きく育つ姿を表現した。
 高橋さんは「記念の年に開かれる音楽フェスティバルなのでぜひ成功してほしい」と話す。採用されたデザインは二月ごろから市内各地に掲示されるポスターなどで市民の目に触れる。

2008年1月5日土曜日

出産間近のヒツジが雪中散歩 札幌

札幌市豊平区の北海道農業研究センターで、出産前の母ヒツジが寒さの中、運動不足解消のために雪中を散歩している。
 同センターでは、餌となる牧草や穀物の消化試験用に、コリデール種を五十一匹飼育しており、そのうち十七匹が出産を予定している。母ヒツジは冬の間、畜舎で生活。運動不足で太ると出産に影響が出るため、毎年この時期、雪中を散歩する。
 おなかをふくらませた母ヒツジたちは、同センター敷地内の約一キロの道を職員に先導されながら、ゆっくりと二十分ほどかけて歩く。
 センターの家畜担当の大槻勝義さんは「たくさん運動して、元気な子ヒツジを産んでほしい」。ヒツジの赤ちゃんは二-三月に誕生する。

2008年1月1日火曜日

北海道マラソンを段階的に拡大 3万人疾走世界規模に 制限7時間が目標

道は、夏の札幌の中心部を走る「北海道マラソン」の規模を拡大し、国内外の一流選手と二、三万人の市民ランナーが一緒に走る世界有数の国際シティーマラソンに衣替えする本格検討に入った。具体的には、より多くの市民ランナーが参加できるよう、現在四時間の制限時間を今年から段階的に延長し、最終的には七時間を目指す。大規模フルマラソンの開催は高橋はるみ知事の二期目の選挙公約で、知事は既に担当部局に検討を急ぐよう指示。関係団体と協議を進める。
 北海道マラソンは、北海道陸上競技協会(道陸協)、道、北海道新聞社などでつくる組織委員会の主催。日本陸連公認のフルマラソンでは、男女同時スタート同一コースで、国内外のトップランナーと市民ランナーが競う国内先駆けのレース。昨年の二十一回大会には約四千六百人が出場した。
 一方で出場資格がフルマラソン四時間以内の記録をもつ人に限られていることで、組織委員会には市民ランナーらから制限時間の緩和を望む声が多く寄せられている。
 同マラソンの名誉大会長も務める高橋知事は自らの公約を踏まえ、昨年九月には道議会答弁で「マラソン大会は北海道のすばらしさを世界にアピールする絶好の機会。経済波及効果も期待できる」と強調。検討の結果、既存の北海道マラソンの規模を拡大するのがふさわしいと判断した。組織委員会も知事方針を歓迎している。
 大規模大会への衣替えでは二十二回大会(八月三十一日開催)でまず制限時間を一時間程度延長し、さらに来年以降、最長七時間までの可能性を探る。時間延長に伴い持ちタイムなどの参加資格も大幅に緩和されることになり、道は「国内外から二、三万人の市民ランナーが参加できる大会が可能になる」としている。
 延長に向け、近くマラソン関係者やスポーツ医学の専門家らでつくる検討委員会を立ち上げ、警備や交通整理を担当する道警とも協議に入る。
 道が参考モデルとする東京マラソンの制限時間は、都市部で行われる大会としては国内最長の七時間で、昨年二月の第一回大会には約三万千人が参加。今年の同マラソンには十三万人が応募するなど、健康志向などで全国的な市民マラソンの人気が高まっていることも、道都での大規模マラソン開催に追い風となりそうだ。
 道は大規模な市民マラソンとして知られるハワイのホノルルマラソンのように、観戦をかねた観光客の増加も期待できるとみている。
 道産食材の販売や大規模な前夜祭、最新スポーツ用品の見本市「マラソンEXPO」などのイベント同時開催も視野に入れ、YOSAKOIソーラン祭りとともに夏の大きなイベントに育てたい考えだ。