2007年5月31日木曜日

登別温泉 大正地獄の噴出一段落 水位低下、色も変わる

 【登別温泉】今月三日に高さ三-五メートルの熱湯噴出が観測され、一躍観光名所となった登別温泉町の沼「大正地獄」で湯の噴出がほぼ止まり、色も灰色から緑色に変化し関係者を驚かせている。
 噴出が治まったのは今月二十日前後。ピーク時は常時、一○○度近い熱湯が噴出し岸からあふれていたが、二十二日に市が観測したところ、噴出はほとんどなく湯の水位が満水時の約四メートル下まで下がっていた。湯の色も緑色や黄色に変化しているという。
 もともと大正地獄は湯の成分の化学変化や浮遊物によって七色に変化する、と言われており、札幌管区気象台は「噴出がなく湯がかき混ぜられないので色が変化したと思うが、このまま沈静化するかどうかは予測がつかない」と話している。

(北海道新聞より引用)

2007年5月30日水曜日

不動産投信対象物件 札幌中心部で急増 1年余で残高2倍 リスク分散で

 不動産投資信託の対象物件として、東京の投資法人が札幌市中心部のマンションやオフィスビルを取得するケースが急増している。不動産証券化協会によると、上場投信「J-REIT」での道内物件の資産残高は今年3月末 で487億円と、1年あまりで倍近くに増加。首都圏で地価高騰が続く中、千歳市など道内地方都市でも優良物件を取得する動きも出てきた。
 不動産投資信託は、資産運用会社が投資家から資金を集めて不動産を取得し、賃貸料や売却益などを分配する金融商品。二○○一年に始まったJ-REITの全国の資産残高(今年三月末)は五兆七千六百四十三億円に上る。○五年十二月に二百五十四億円だった道内物件の資産残高は、札幌の地価上昇の追い風に乗って、○六年同月には四百十四億円に伸びた。
 今年三月に札幌市中央区の「パシフィックレジデンス大通西」を約十八億円で取得決定した日本レジデンシャル投資法人は、昨年一年間で同様のマンションを三カ所取得。同法人のアドバイザーは「リスク分散のために地方にも対象を広げた。大都市・札幌は全国で最後に残された有望な投資先」という。
 対象となるのは、交通の便が良い札幌市中心部で、築数年の新しい高層マンション。「特にオール電化など維持経費の低い物件は競争が激しくなっている」(同アドバイザー)という。
 こうした中、プロスペクト・レジデンシャル投資法人は三月、千歳市内の賃貸マンション二カ所の取得を決めた。「空港関係者の入居が安定的に見込める」との理由だ。札幌と違い競争相手も少なく「優良物件の囲い込みで先手を打つ」との意味もある。
 都市未来総合研究所(東京)の佐藤泰弘主任研究員は「札幌はまだまだ割安感があり、年間数十の単位で取得が続いている」と話す。だが「空港を抱える千歳は特殊なケース。道内各都市に広がる動きはない」として、今後も札幌一極集中が続き、他地域との不動産価格の格差拡大に拍車がかかるとみている。

(北海道新聞より引用)