2007年11月29日木曜日

札幌のNPO 手縫いキルト27枚を海外の感染児に贈る 来月1日エイズデー

十二月一日の「世界エイズデー」を前に、NPO法人レッドリボンさっぽろ(本庄真美子理事長、札幌)の会員が、エイズウイルス(HIV)に感染した海外の子どものために、二年がかりでキルト二十七枚を完成させた。近く海外の感染児の施設へ贈る。  キルトの縦横は一-二メートル程度で、赤ちゃんのおくるみや幼児の寝具用。色鮮やかな幾何学模様で、手縫いの温かさが伝わってくる。五十代から六十代の会員十四人が週一回、札幌の事務所で寄付を受けたり、持ち寄ったりした布を使い、縫い上げた。  キルト運動は十九年前、米国で始まった。エイズ患者らを支援する同法人も一九九八年からほぼ二年に一回のペースでネパール、ブラジル、ウガンダなどの施設に贈呈。今回が六回目。  贈り先はこれから決めるが、会員の石田キヌ子さん(64)は「本当に必要としている施設に贈りたい。日本で一人でも多くの人が、エイズに関心を寄せてほしい」と呼びかけている。  同法人は、エイズ電話相談も行っている。毎週火曜日午後七時から十時。フリーダイヤル0120・812・606へ。

2007年11月20日火曜日

日本ハム4巡目村田が森本とのコンビ熱望

19日に都内のホテルで開かれた大学・社会人ドラフトで日本ハムから4巡目で指名された中大の村田和哉外野手(22=市船橋)が、早くも森本とのコンビ結成を熱望。この日夕方には早速、山田GMらが都内の寮を指名あいさつに訪れた。村田は「日本ハムは楽しく野球をやるイメージがある。若い選手も多いし、自分に合っていると思う」と入団に支障はない。 50メートル5秒7の俊足リードオフマンで東都でも2度ベストナインに輝いている。同じポジション、打順には森本がいるが「ずっと活躍している選手なのでいろいろ勉強したい」と弟子入りを志願。さらには森本のプレー以外の部分にも着目している。「ぜひ一緒にパフォーマンスもやりたいです」と2人でコンビを組むことを夢見た。 プレーで魅せられる選手になることも忘れていない。「守備でも打撃でもスピードをアピールしたい。将来は盗塁王をとるような選手を目指します」と目標を掲げた。

2007年11月19日月曜日

心動いて日の丸背負ったダル/特別連載

<特別連載・北京金を目指す男たち>
 21歳で日本代表のエースと呼ばれる逸材が、本気になっている。日本ハム・ダルビッシュ有投手。5月の代表1次候補の発表時には、五輪予選への出場に前向きでも、後ろ向きでもなかった。公式戦終了まで、球団広報を通じて五輪関連の取材の自粛要請を出した。シーズンに集中したい、との理由で「五輪」の2文字を自分の周りから完ぺきに消した。いい意味でも、悪い意味でも「無関心」だった。
 徐々に気持ちは傾いていった。尊敬する父ファルサさんら、周囲の勧めもあり、日の丸を背負うことを決めた。何度も話し合いを重ねた末、自らが出した結論だったという。「国を代表することに特別な感情はない」。口癖のように一貫してそう話してきたが、周囲に星野監督の魅力、五輪の意義などを説明されるうちに、心を動かされた。
 マウンド上と同じく、やるなら全力投球。希薄に見えた五輪への思いは、周囲が驚くほど強くなっていた。日本シリーズ終了翌日の2日。名古屋から札幌ドームへと移動すると、いきなり動いた。シリーズと一部の日程が重なり、参加を免除されていた神戸での代表自主トレへの途中合流の希望を球団へ伝えた。チームマネジャーが代表サイドと掛け合い、不可能だと分かって泣く泣く引き下がったほど気持ちははやっていた。
 その2日後に千葉・鎌ケ谷で、単独で始動した。日本の国籍法上、22歳までに父の母国のイランとのどちらかを選ばなければいけなかったが、日本国籍を選択。あくまで五輪ではなく、サエコ夫人(21)との結婚を機に決断したものだが、来年8月の五輪本大会の出場が可能になった。「(対戦国の)データとかは気にしない。もともとイメージは持たない方。感性? そうですね」。闘争本能むき出しで、背番号18は日本代表のマウンドに立つ。

2007年11月10日土曜日

町村氏、就任後初の「お国入り」に上機嫌

「久しぶりに地元北海道の空気を吸えるのはうれしい」。町村信孝官房長官は9日午後の記者会見で、11日に札幌市で開かれるパーティー出席のため、就任後初めて「お国入り」すると明かした。福田康夫首相に「地元に帰るのは無理」と通告を受けていたが「特別のお許しをいただいた」。内閣のスポークスマンや調整役から一時“解放”されることに上機嫌の様子だった。 会見で町村氏は、首相から就任早々に、危機管理の観点から「官房長官は30分か1時間で官邸に来られないといけない」と言われ、「それなら北海道は無理だ。帰るなということか」と反論したとのエピソードを紹介。最後には、国会開会中の「お国入り」で早期の衆院解散をめぐる憶測が出るのを警戒してか「選挙とはかかわりない」と強調してみせた。

2007年11月9日金曜日

山田洋行元専務を逮捕 東京地検、1億円横領容疑など

守屋武昌前防衛事務次官(63)への頻繁なゴルフ接待が発覚した防衛商社「山田洋行」(東京)の米国子会社から約1億1700万円を着服した疑いが強まったとして、東京地検特捜部は8日、業務上横領などの容疑で元専務宮崎元伸容疑者(69)=横浜市青葉区=ら2人を逮捕した。  宮崎容疑者は接待で守屋氏と200回以上、ゴルフに同行し、オーナー側との対立で同社から独立後も親密な交際を続けていたことが既に判明。特捜部は接待と守屋氏の公務との関係についても追及するとみられる。  ほかに逮捕されたのは、山田洋行元執行役員の今治友成容疑者(57)=同市南区。  調べなどによると、宮崎容疑者は山田洋行を退社後の昨年9月から今年1月の間、米国子会社「ヤマダインターナショナルコーポレーション」が管理していた約1億1700万円を勝手に日本に送金させ、横領した疑い。  また両容疑者は共謀し、宮崎容疑者が退社後の昨年7月、正当な権限がないのに、山田洋行と米国の取引先との代理店契約を解除させる目的で、契約書を山田洋行側に不利な内容に書き換えた有印私文書偽造・同行使の疑いも持たれている。  業務上横領容疑については、米国滞在中のヤマダインターナショナル社元社長秋山収容疑者の逮捕状を取り、帰国を求めている。

2007年11月3日土曜日

診療所の夜間延長に加算 病院勤務医の負担を軽減

来年度の診療報酬改定で厚生労働省は2日、開業時間を夜間まで延長した診療所に診療報酬を手厚く加算する方針を固め、中央社会保険医療協議会(中医協)に提案した。地域の開業医に症状が軽い患者の診察を分担してもらって、病院勤務医の負担を軽くする狙い。患者が仕事や学校の帰りに医者にかかりやすくなる利便性向上も見込む。  勤務の過酷さから、地域の拠点病院などで勤務医の退職が相次いだことが「医師不足、地域医療の崩壊につながった」と指摘されており、改定案は勤務医の待遇是正策の一環。厚労省は「病院は大変。開業医も協力を」としているが、診療所の再診料を引き下げて加算分に回す方針で、日本医師会は反対を表明。調整は難航しそうだ。  厚労省は「午後6-8時」に絞って診療所の開業延長に加算、患者を病院から開業医に誘導する考え。救急搬送を含む病院の夜間外来が、この時間帯で突出して多いのに対し、診療所の大半は夕方で閉めている。

2007年11月2日金曜日

NOVA株、不自然な取引 売買高が8月下旬に急増

経営破たんした英会話学校最大手NOVAの株価が今年8月下旬に急落、1日当たりの売買高がそれまでの数十倍に膨らむなど不自然な動きをしていたことが1日、分かった。取引につながる目立った材料はなく、背景には「何らかの不公正な取引があった可能性がある」(証券関係者)との指摘がある。  NOVAの株価は、経済産業省に一部業務停止命令を受けた6月から7月中旬に100円前後で推移。経営悪化懸念を背景に下落傾向を強め、8月に入り70円前後で取引された。29日には40円台から29円に急落、その後は60円台を高値に乱高下した。  1日当たりの売買高は7月以降、10万株前後から多くても170万株程度。市場に流通するとみられる株は1000万株程度だが、株価が落ち込んだ8月29日から約2000万株に急増し、9月7日に6000万株に迫るなど売買が膨らんだ。