2007年8月22日水曜日

丸井今井釧路店、閉店1年 後継店舗めど立たず 進む北大通の空洞化

丸井今井釧路店が昨年八月に閉店してから二十日で一年が過ぎた。札幌のコンサル会社が計画する後継商業施設「キュート」はいまだに開業に至っておらず、北大通の空洞化も進む。釧路市は中心街の活性化計画策定作業を進めているが、かぎを握る中核施設の先行きが見えないとあって、中心街の将来像も不透明感を増している。  八月の平日の昼下がりの旧丸井今井釧路店周辺。シャッターを下ろした同店跡一帯は閑散としていた。人通りがほとんどなく、空き店舗も目立つ。「まるでゴーストタウン。うちも売り上げは三割減。丸井さんの後の店舗には一日も早く開店してほしい」。近くで営業する商店主はぼやいた。  しかし、旧丸井今井釧路店の後継店舗は開業見通しが立っていない。旧釧路店の土地・建物は札幌の不動産会社「ノースキャピタル」が昨年十月に買収。同社の出資者が社長を務めるコンサルタント会社「アラ」(札幌、岡田忠社長)がディスカウントや食品売り場などからなる商業施設「キュート」として開設を目指すが、中核テナント誘致が難航。昨年末を目標にしていた開業時期を何度も先送りしている。同社は「中核店舗を道内で見つけるのは難しい。本州企業にも当たっているが、施設の業態変更もありうる」と話す。  同社への協力を打ち出していた釧路商工会議所との関係も良好とは言えない。同会議所は五月以降、後継店舗探しの進ちょく状況をめぐり岡田社長に面会を求め続けているが、「連絡が取れない状況」と浜屋重夫専務理事。浜屋専務理事は「会議所としては何を協力できるか話し合いたいのだが…」と言葉を濁す。  こうした間にも北大通の空洞化は深刻さを増す一方だ。集客施設を失ったことで人の流れは激減。釧路市が昨年九月に実施した中心街の通行量調査によると、中心街の休日の通行量は五年前に比べて半減。旧丸井今井釧路店周辺に至っては十分の一に落ち込んだ。  丸井今井釧路店が閉店直後の昨年八月下旬に大型店の「KOM」(旧くしろデパート)が閉店、老舗の店舗なども相次ぎ店を閉じた。北大通の商店街関係者は「北大通をぶらっと歩く人がいなくなり、飛び込み客も減った」と証言、「個店の取り組みの限界を超えている」と訴える。  「アラができないとなれば、別の手段を考えるべきだ」。釧路市の伊東良孝市長は今月二日の会見で、キュートへの出店テナントが決まらない状況に関しテナント探しを担うアラを批判。市長がいら立つのは「中心街のまちづくりには不可欠な施設」と位置づけるキュートの今後の動向によっては中心街の活性化が大きく左右されるためだ。  市は昨年十二月には空き店舗に出店する事業者への家賃補助制度を拡充し、キュートにテナントが出店しやすいよう環境整備。今年七月からは北大通一帯の再生のため官民一体の中心街活性化計画策定に向け会議所と協議会設立準備を始めた。中核施設の開店のめどが立たねば議論に大きく影響を及ぼすのは必至だ。  ただ、市の対応については「市長の発言は人ごとのよう。中心街活性化に向けた市長の考えが見えない」(北大通のある商業者)との批判も渦巻く。キュート開業が今後も遅れることになれば、事態打開に向けて市や商工会議所にリーダーシップを求める声が高まることも予想される(北海道新聞 引用)

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